借地権の評価について - 貸宅地・貸家建付地ってどう評価されるの?

借地権の評価について

土地を相続財産として受け取る場合に、被相続人が所有し使用していた土地の自用地というのが一般的に多いです。
しかし、それ以外にも土地の種類としては、第三者が家や事務所を建てている被相続人の土地の貸宅地や、賃貸物件を建てそれを他人に貸している土地の貸家建付地というのもあります。
この3種類それぞれで相続財産の評価方法が違うので、貸宅地と貸家建付地がどのように評価されるのかなどを知っておくと良いです。

【貸宅地とはどのようなものでどう評価されるのか?】
貸宅地というのは、被相続人が所有する土地に第三者が家や事務所を建てている場合の土地のことで、土地を借りて建物を所有している人を借地人と言います。
この貸宅地に対する相続財産の評価方法は、路線価×敷地面積×(1―借地権割合)という計算式で計算されます。
借地割合というのは、その土地における借地権の割合のことで、国税局のホームページの「財産評価基準(路線価図・評価倍率表)」で確認することができます。
表示されている路線価の横にアルファベットで表示されていて、そのアルファベッドが示す%が借地権の割合となるのです。
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例えば、200㎡の土地があって路線価が20万円、借地権割合が60%の場合なら、その貸宅地の評価額は20万円×200㎡×(1−0.6)で計算され1600万円となります。
また、同じ状況で借地権割合が30%の場合なら、その貸宅地の評価額は20万円×200?×(1−0.3)で計算され2800万円になるのです。
貸宅地の評価は借地権の割合というのがあるため自用地より評価が低くなりますし、借地権の割合が大きければ大きいほど低く評価されることになるのです。
これが貸宅地の評価が下がる理由のひとつで、もうひとつは借地人には借地権があって、土地の所有者が自分のために自由に使うことができないためです。

【貸家建付地はどのようなものでその評価方法とは?】
貸家建付地というのは、被相続人が大家としてアパートやマンションを建設して、その物件を他人に貸している土地のことです。
貸宅地と同様に貸家建付地も一般の自用地よりも評価は低くなりますが、貸宅地ほど低くはならないという点で違いがあります。
貸家建付地の評価方法は、土地の評価額×{1−(借地権割合×借家権割合×賃貸割合)}という計算式で算出することができます。

借地権割合は先にも触れましたが、国税庁のホームページに掲載されている路線価図や評価倍率表を見ると知ることができます。
借家権というのは家を借りる人が所有する権利で、その割合については全国一律30%と定められています。
また賃貸割合というのは、その土地に立てられている賃貸物件の入居率を表す数字のことです。
ただし入居率というのは、部屋数ではなく床面積で計算することになるので、その点に注意する必要があります。
このように、貸宅地と同様に貸家建付地も一般の自用地よりも評価が低くなる理由は、賃貸物件に居住する人には借家権と借地権があって、土地の所有者の権利が制限されるためです。

【貸家建付地は入居率により評価額は変動する】
貸家建付地の評価額を計算する時にポイントになるのが賃貸割合で、該当するマンションやアパートに空室が多いと賃貸割合が低なります。
そうすると入居率が100%の場合よりも評価額が高くなってしまうので、評価額を下げるためには高い入居率を維持することが大事になります。
例えば、評価額が2000万円の土地で借地権割合が60%、入居率が80%の場合には、2000万円×(1−0.6×0.3×0.8)という計算式になって評価額は1712万円となります。
しかし、同じ条件で入居率50%の場合には、2000万円×(1−0.6×0.3×0.5)という計算式なり評価額は1820万円となるのです。
このように、入居率によって評価額が大きく変わることを理解しておく必要があります。

【賃貸建付地の評価における注意点とは】
所有者である被相続人が死亡した日が相続の課税時期になりますが、その前後に一時的に空室になった場合については賃貸されていたと判断してもらえる可能性があります。
賃貸していたと認められる条件としては、各部屋が相続課税時期に継続して賃貸されていること、入居者の退去後すぐに入居者の募集をして他の用途に使用していないことがあります。
また、空室の期間が1ヶ月など一時的な空室であること、課税時期の賃貸が一時的なものではないことも条件となります。
これらの条件に該当する場合には、空室を賃貸していた部屋と評価してもらうことができる可能性があって、それにより評価額を低くすることもできるのです。
ちなみに賃貸割合を上げようと考えて、相続の課税時期に誰かを一時的に住んでもらうことは認められないので、その点は注意しなくてはならないことです。

土地には自用地・貸宅地・貸家建付地といった3種類があって、相続した財産をどのような形で持っておけば節税につながるのかは難しい判断になります。
その為、貸宅地や貸家建付地などに関する基本情報や相続税に関する情報を、いろいろと調べてみると良いです。